mclean-chanceの「鯔背でカフェオーレ」

ジャズ以外の音楽について語るブログです。生暖かく見守ってください。

ジャケットで損をしている早すぎた名盤

Dan Hicks & His Hot Licks『Striking It Rich』


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コレ、ジャケットがホントに損している作品の典型だと思います。

このシャレが効いているひょうひょうとした作風のダン・ヒックスと渋いデザインはさすがに(笑)。

ホットリックス名義での第3作目にあたり、本作で、ダン・ヒックスの作風は完全に固まりました。

生涯にわたって一貫した作風を持ち続けた人なので、今更クドクドと説明するのも野暮というものですが、当時、フォーク、ジャズ(とりわけジャンゴ・ラインハルトの影響がありますね)、カントリーをコレだけモダンな形で融合した人は稀有と言っていいでしょうし、であるがゆえに、どう受け止めていいのかわからなかったため、サッパリ売れなかったようで、コレにヤル気をなくしてしまって、バンドを呆気なく解散させてしまうのですが。。

なんだかネガティヴな感じになってきましたが、内容は彼のアルバムの中でもトップ3に入るであろう傑作で、ニック・デカロのストリング・アレンジも見事にハマっています。

「Moody Richard」「I Scare Myself」「Canned Music」と、ダン・ヒックスを代表する名曲がここに既に揃っております。

「The Laughing Song」の疾走感も素晴らしい。

改めて、ダン・ヒックスの早すぎるセンスの良さには脱帽です。

Amazonで比較的安価に購入できますので、是非とも。

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こんな感じなんですね普段は(笑)。