予想外に掘り出しモノでした!
V.A.『Verve Remixed Christmas』(verve)
なんで今頃クリスマスアルバムを書いているのかというと、最近ようやくAmazonから届いたからなのですが(笑)、このいかにもイロモノ臭いタイトルからは想像できないほど、本作は素晴らしい出来で、多分、存在すら知らない方も多いと思いますので、紹介を。
本作はタイトル通り、ヴァーヴが所有する膨大な音源から(ノーマン・グランツやクリード・テイラーが活躍していた頃の往年のヴァーヴなど問題にならないほど、というか、ジャズのレーベルでは最も巨大なコンテンツを持ってます)、カウント・ベイシー、ルイ・アームストロング、エラ・フィツジェラルド、ビリー・ホリデイ、シャーリィ・ホーン、ジミー・スミス、ニーナ・シモーン、ダイナ・ウォシントン、メル・トーメの作品を、リミキサーが独自にリミックスしました。という、タイトル通りのオムニバスなのですが、まあ、このテのものの出来の悪さにはウンザリする事が多いですが、コレは、驚くほどよくできてますね。
アンマリ、ジャズの雑誌とかで出た当時褒めてる人、見たことないですけどもね(発売は2008年)。。
リミックスしている人たちや、プログラミングを作っている人たちは、残念ながらほとんど無知なので、何も申し上げる事は出来ないのですが、捨て曲はまったくないです。
このアルバムを聴いてつくづく思ったのは、オリジナルのモノホンのジャズメンの演奏の録音を使って、独自に作曲した別の曲であり、個人的には、これらをジャズと呼ぶにはいささか抵抗がありますが、そんな事はどうでもよく、とにかく気持ちがいいんですよね。
個人的には、レゲエになってしまったビリー・ホリデイ「I've Got My Love to Keep Me Warm」が好きですね。
ジミー・スミスをOh Onがリミックスした曲はかなりアグレッシブですが、クリスマスではないです(笑)。
ジャズが持っている、「都会の癒しの音楽」という機能をキチンと継承していると思いました。
あんまり、元ネタについて詳しい情報がないのは、このテの製品としては、チト不満を感じないではありませんが、まあ、それぐらいはネットで調べろと(笑)。
タイトルほど、クリスマス感が満点ではないので、クリスマスソングはさすがに飛ばすとして、それ以外は、普段聴くにもいいと思います。