追悼。
Prince & The Revolution 『Parade』
驚きました。
この方は、もう、90歳くらいまで延々とアルバムを出し続けるのではないかと思ってました。
とにかく膨大なアルバムがあるプリンスですので、選ぶのに困りますけども、個人的な愛聴盤という事で、コレを選びました。
何もかも1人でやってしまう彼のあり方は90年代に増える宅録とは全く異質のあり方で、要するに徹底した完璧主義を貫いた結果ですが、この極端に閉じたような感覚がダメな人には、プリンスは馴染めないでしょうね。
私は、どちらかというと、そういうメイニアックなあり方が好きなので、大歓迎ですが、それにしても、一音たりとも疎かにしない音作りには、心底驚きますね。
音作りのユニークさは、当時だとロジャー・トラウトマンと双璧です。
こういう作業を亡くなるまでやり続けていたというのは、ちょっと尋常ではありません。
サブタイトルを見てわかるように、実は、本作は映画のサントラで、映画は散々な評価ですが、アルバムはお構いなしに売れまくり、大ヒットしました。
そういう意味で、カーティス・メイフィールド『スーパーフライ』を思い出しますね。
本作のハイライトは、なんといっても、「Kiss」でしょう。
もう、コレは名曲ですねえ。
出だしのギターで参りました!
よく、ビートルズの「Hard Day's Night」の出だしの12弦ギターの「ジャーン!」に痺れました!みたいな事が言われますけども、多分、それに近いものを私は感じましたね。
プリンス的としか言いようのない、独特のリズムの使い方、プリンスのファルセット&シャウトが作り出すなんとも不思議な世界に心底参りました。
そして、ファンキー極まりないギター!!
改めて聴き直して、「Kiss」からの「ANOTHERLOVERHOLENYOHEAD」「Sometimes It Snows in April」の3連発にやられました。