改めて聴いてみると、やっぱりすごいアルバムであった。
Queen『A Night at The Opera』
説明不要のモンスターバンド。知らない方はウィキペディアなどで。
クイーンは、私の中ではヒットメイカーであって、あんまりアルバムとして欲しいな。という気にさせないバンドでした。
なので、グレーテスト・ヒッツしか持っていなくて、実際、そこには名曲がてんこ盛りなので、もう満足だったわけです。
しかし、急遽入院という状況に追い込まれ、べらぼうにヒマになってしまった事を機に、改めてクイーンのアルバムを最初から順番通りに聴いてみようと。
公式のyoutubeでの全曲公開があるので、コレは楽と言わんばかりにデビュー作から4枚目の本作まで一気に聴いてみました。
驚くのは、1枚ごとにこのバンドの演奏や作曲の能力が一挙に伸びている事なんですね。
とくに2,3,4枚目の成長はものすごい。
本作は最初の3枚で培ったものを全て投入した、いわば、初期クイーンの集大成であり、私は彼らの最高傑作だと思います。
もう、A面の1曲目からしてもう全盛期気合いが違っていて、ホントに驚くのですが、超ベタ曲「You’re My Friend」がアルバムで聴くと、ここまでのクイーンの魅力をものすごくコンパクトに見せている名曲である事が改めてわかりました。
ブライアン・メイのホンの短いギターソロがにくい。
そして、B面の大トリが彼らの畢生の大作「Bohemian Rhapsody 」なわけですが、シングル曲をこんな位置にしてしまう、このバンドの当時の自信はものすごいものがありますね。
ライヴで再現不可能なまでに作り込んだ、彼らの到達点で、もうこういう事はやってないのもわかります。
捨て曲がほとんど見当たらない、コレはアルバムとして聴く価値が十分あります。
まあ、べらぼうに売れているアルバムですから、今更私が言うほどの事ではないんですが。
映画『ボヘミアン・ラプソディ』でも、このアルバム制作ほ課程をものすごく強調して描いていましたから、バンドにとっても忘れられない作品なのだと思います。
私は、ココがクイーンのピークと見ました。
ヒットメイカーである彼らが、敢えて1つの作品として完成させようとした作品。最高傑作にして異色作。