恐るべき子供たち
CRCK/LCKS『CRCK/LCKS』
クラックラックス(と読みます)のデビューミニアルバム。
と言っても、30分もあるので、なかなかに聴き応えあり。
メンバーが凄腕ばかりで驚いてしまいますが、ものんくるのリーダーの角田隆太(ベイス)、dCprGにも参加し、ソロアルバム『シャーマン狩り』もリリースする小田朋美(ヴォーカル、キーボード)と、新人バンドとはいえ、頭一つ抜けた存在なのですが、実際に出てきた楽曲は、とにかく圧倒的。
昨年、ハイエイタス・カヨーテというオーストラリアのロックバンドが脚光を浴びましたが、あの展開が読めないいろんなジャンルの独特のミクスチャー感がこのバンドにもあります。
クラックラックスの方が、よりプログレ感があり、かつ、よりロックバンドです。
とにかく、圧倒的なテクニックとセンスがすごいですが、日本のプログレが持つ、とこか田舎モンが必死こいて熱血演奏しているような汗臭さみたいなものがなくて、どこまでもシティポップ然としているのが、すごいですね。
個人的にはフルートが印象的な「いらない」と、5連符の訛りが面白い「スカル」がよかったです。
あんまりJPOPしてくると、どうもよくないというか、そっちには、行ってもらいたくないです。
そういうのは、今更ツマンナイですし、このメンバーでは余裕すぎます。
とにかく、エッジでポップな世界を追求して欲しいものです。
「クラックラックスのテーマ」は、10年前だったら、シングルヒットしたのではないか。
本年の新作では特にオススメです。