mclean-chanceの「鯔背でカフェオーレ」

ジャズ以外の音楽について語るブログです。生暖かく見守ってください。

ボズのアルバムで一番いいのはコレ。

Boz Scaggs 

               『Slow Dancer』


現在でも優れたアルバムを作り続け、いい歳の取り方をしているボズですが、やっぱりコレが一番好きですね。

『シルク・ディグリース』が余りにも売れ過ぎてしまい、一時期活動が停滞してしまいましたが、これはそうなる前のアルバムで、『シルク・ディグリース』の馬鹿当たりのせいで、現行盤は、オリジナルのアルバムのデザインではなくなっています。

私、この差し替えジャケットがとてもキライです。

このアルバムの70年代的なゴージャス感(ホーンセクション、バックヴォーカル、ストリングスが盛大に入っているヤツですね)が、私、たまらなく好きでして(笑)、全体のファンキーなノリもとてもツボなんですよね。

最近まで気づかなかったのですが、このアルバムのベイスに、ジェイムス・ジェイマスンが参加していたんですね。

そりゃ、アーバンでファンキーなわけですよ!!

ギターにもワーワー・ワトスンやらデイヴィッド・T・ウァーカーやらの名前が。

とにかく、70年代はスタジオミュージシャンの全盛期なので、とにかく作りが豪勢ですよ。

今、こんな贅沢にアルバム作っている人、ほとんどいないんじゃないでしょうかね。

アラン・トゥーサンの「ヘラクレス」を素晴らしくアレンジし直してカヴァーするセンスの素晴らしさ。

とにかく、ボズを含めて、全員の仕事ぶりが実にキメが細かくて、ホントにため息が出ますね、あんまり素晴らしくて。

プロデューサーのジョニー・ブリストルは、モータウンのプロデューサー、ソングライターとして有名な人で、このへんの人選にボズの黒人音楽への愛を感じます。

タイトル曲も素晴らしいんですけども、「Sail on White Moon」もまたボズを代表する名曲(作曲はジョニー・ブリストル、エディ・リーヴス)と言ってよいでしょうね。

『シルク・ディグリース』しか聴いたことない方に、一度でいいからコレを聴いてもらいたいですね。

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